※本記事は、リニューアル以前(旧・ムーサの芸術論)のアーカイブです。KAFUNの思考の原点として、当時のまま公開しています。
自分のアウトプットしていることがマンネリだな?と感じる瞬間ありません?
私の場合は、仕事のひとつでもある「文章」なんかでそれを感じたりして、打破するポイント探したりしました。
そんな時、過去のアーティストたちの若い時から晩年にかけた変遷を眺めると、意外なヒントが潜んでたりすることも。
今日はたまたまNHKのクロ現で日本美術最高の水墨画家である雪舟(せっしゅう)の特集をやっておりました。
絵師としては最も多い6点が国宝になってる雪舟。面白いのは、国宝になった作品のすべてが60代〜80代の晩年にかけてのものだということ。
雪舟といえば「構図」「豪放な筆致」が特徴ですが、それは、48歳の時に明に渡り、帰国してから以降に確立したと推測されてます。
それまでは、どうやらもっとフォルムを追いかけてたり、優しく繊細な筆致で、後の筆からすると遠慮がちに?描いてる画風だったのでは、と段々わかってきています。
明では、中国のダイナミックな自然からの刺激を受け、また当時の日本では主流ではなかった自身の大胆なスタイルと呼応する絵師たちの傾向を見て「もっと、やっちゃってよいんだ!」確信して、より推し進めたというのですが。
何十年も筆を取ってれば「こんなもんで」と凝り固まりそうなところ、自分のつながってる感覚を自由にのせるために「世間の主流」から脱皮をしきっちゃった。後世の評価から一つ言えるとしたら、確実にそういう絵の方が、力があるんですね。
紙本墨画秋冬山水図 雪舟等楊筆 (せっしゅうとうよう)
2幅
紙本墨画
各47.7×30.2
室町時代・15世紀末~16世紀初
上の画像は、代表作の一つの国宝《秋冬山水図》で秋と冬の2幅です。
スライドショーで見られます。
秋は、画面下から水の流れに沿って道がくねくね。途中には語らう人がふたり。遠くの楼閣にむかって奥行きと広がりの突き抜け感に澄んだ秋を感じます。
一転して、冬は奥行きがない。
画面中央の切り立ったような断崖が裂け目のように入り、画面からテンションを感じます。これは雪舟の中の景色が重なってる手前の舟から降りた人が道をジグザグにいく姿も、岩山の重なりと相成り、冬枯れの冷たく厳しい寒さがこちらにも伝わってくるよう。
描く人の中で響いてる何かにつながって描かれるものは魅力的です。







